山梨県地域材利用推進協議会

平成27年度 地域材利用の木材関係者等への支援対策事業

山梨県地域材利用推進協議会

実施概要

 (事業実施団体)

本県の木材団体、県産材認証センター、設計・施工業者、製材業者、素材生産等の関係者で構成する山梨県地域材利用推進協議会を設置して、山梨県木材協会が事務局を担当して事業を実施した。

 (事業の目的)

 地域材利用の意義、木材の情報提供や木材技術支援及び木材利用について広く普及啓発を行い、地域材の利用推進を図る。
 
 (事業内容)

(1)企画等のための会議の開催

企画等のための会議の開催

平成28年 4月 1日 山梨県林業会館

事業の実施報告及び今後の予定

平成28年10月26日 山梨県林業会館


(2)HPによる情報の発信

(1)イベント情報   48件

森林・林業・木材関係のシンポジウム・イベント・講習会・研修会等

(2)木材情報     73件

国・県等事業、木材景況、木材需給、木材技術、木質バイオマス、合法木材等

(3)県内3原木市場の市況情報

山梨県森林組合連合会 南部町木材共販所
甲斐東部材産地形成事業協同組合


(3)森林・林業教育パネル整備


山梨県木材協会で保管し、展示会・森林・林業教室等で活用する。
山梨県地域材利用推進協議会構成員、山梨県木材協会員、関係団体等に貸し出しを行い広く活用する。
木材関係木製パネル 5枚整備
木材は環境にやさしい 見直される木材 広がる木材の世界
人にやさしい木材   森林の大切な働き


(4)普及啓発

(1)イベント出展 2回

グッドリビングフェア及び森林のフェスティバルに出展し、地域材利用及び合法木材の普及啓発を行った。


①グッドリビングフェア  9月10日(土)11(日)
 甲府市大津町アイメッセ山梨
対象:一般県民、木材関係者、工務店

県産材構造モデル展示 パネル展示(木造住宅、合法木材、県産材認  証制度) 資料展示・配布 県産材利用相談会
来場者数  1,500人

 

②森林のフェスティバル 10月15日(土)16(日) 
 甲府市小瀬町小瀬スポーツ公園
対象:一般県民、木材関係者
パネル展示(木造住宅、合法木材、県産材認証制度) 木工体験教室
資料展示・配布 県産材利用相談会
来場者数 50,000人


(2)体験教室の開催 6回
森林・林業教室

木材と生活に身近な鉄製品、スチック製品・石材との比較で自然素材木材のやさしさや良さを実体験で理解してもらった。またパネルにより説明及び木工体験を行った。
 開 催 日 開催場所 参加者 備考
H.28.4. 2 甲斐市子育て支援センター 32人  
H.28.5.11 甲府市山梨大学付属小学校 森林・林業教室 45人  
H.28.6.26 昭和町ひまわりハウスモデルハウス 60人  
H.28.7.23 甲斐市子育て支援センター 52人  
H.28.8. 6 甲府市石田児童館 36人  
H.28.8.20 甲斐市子育て支援センター 48人  
 

(3)広告

①新聞広告(山梨日日新聞) 2回 
 5月4日「みどりの日特集」
 森林の働き、林業の役割、木材利用の意義について普及啓発及びイベントの開催情報提供を行った。
 10月5日「木の日(10月8日)特集」
 地域材利用推進について普及啓発及びイベント開催の情報提供を行った。

②林業やまなし広告 1回  
 8月1日 山梨県産材利用・合法木材使用住宅普及啓発を行った。
 

(5)研修会の開催

(1)先進地視察
視察場所:宮の郷工業団地(茨城県常陸大宮市宮の郷)
宮の郷木材事業協同組合 宮の郷木材流通センター 
八溝多賀木材乾燥協同組合 林産もっくりん協同組合 
宮の郷木質バイオマス発電所
視察日 :平成28年9月14日(水)
参加者 :山梨県木材協会員、森林組合、木材業者など31人

 

(2)研修会の開催

   開 催 日 開催場所 参加者 備考
H.28. 5.18 山梨県林業会館 23人 木材供給業者、工務店
H.28. 9. 5 木の国サイト情報館 33人 木材供給業者、工務店
H.28.9.12 山梨県林業会館 12人 木材供給業者、工務店
  

①研修内容
山梨県産材認証制度について
発電用に供する木質バイオマスの証明に係る事業者認定制度について
合法木材について
②研修資料:「合法木材ハンドブック(第四版)」使用
「合法木材推進パンフレット」  (社)全国木材組合連合会発行
山梨県産材認証センター規程
発電利用に供する木質バイオマス証明に係る事業者認定実施要領

(山梨県木材協会)
 

(6)木材利用冊子の作成

(1)やまなしの「木」を使おう
一般県民向けに地域材利用普及冊子を作成
1000部作成 一般県民、製材業者、工務店等に配布


(2)中大規模木造建築のすすめ
市町村、学校関係者、民間団体(高齢者福祉施設等)対象に作成
700部作成  市町村、教育・福祉関係団体等に配布

 
 

(事業実施による得られた効果)

木材利用ポイント事業、木造住宅等地域材利用拡大事業の実施により地域材への関心が高まった。今回の事業の実施により一般県民、素材生産・製材業者、工務店などに対して、地域材の利用が森林・林業・木材産業の振興となり、地域経済の活性化、国土、県土、地域の保全につながり、災害のない豊かな地域づくりとなることの理解が深まった。今後、地域材の利用拡大が大きく期待される。
・一般県民に対して
森林・林業・木材の知識及地域材・合法木材利用の必要性及び木材利用と地域の発展、環境保全との関係の理解が深まった。
・市町村、民間団体に対して
中大規模建築における木材利用の必要性、利点・留意点の普及啓発がなされた。今後、役場等庁舎、保育園・学校、高齢者施設などを中心に、木造化や内装木質化の推進が期待される。
・素材生産業者・製材業者に対して
山梨県地域材利用推進協議会の構成員として情報交換や連携した活動により、県外に多くチップ用に流出していた県産材が高度利用・地産地消の取組がなされ、県産材地元消費拡大が期待される。
・製材業者・設計業者・施工業者に対して
山梨県地域材利用推進協議会や展示会、研修会、見学会などで意見・情報交換が行われた。地域材知識の共有や連携活動強化がなされ、地域材が使いやすくなり、主に住宅建築において、木造化率の向上、外国産材から地域材利用への転換が期待される。
・市町村、民間団体に対して
中大規模木造建築に対する理解を深めることが出来た。公共建築物、高齢者 施設の木造化、内装木質化推進が期待される。
 

(今後の課題と次年度以降の計画)

事業効果を高めるには、継続した活動が必要である。山梨県地域材利用推進協議会を中心に行政機関と連携して次を重点課題に地域材利用推進活動を行っていく。
①素材生産の情報交換による素材の安定供給に向けた取り組み
②高品質の安定供給のための製材JAS工場認定支援及びJAS製品の普及
③木材情報や耐火・耐久性能等を向上させた構造材製品などの最新の情報の提供
④循環資源としての地域材の役割について普及啓発
⑤住宅施工業者に対して、地域材供給に関する情報提供、設計・施工技術的支援
⑥中大規模木造建築の技術マニュアルを作成し、公共建築物、学校、高齢者施設などの木造化、内装木質化を推進する。