一般社団法人愛媛県木材協会

平成27年度 地域材利用の木材関係者等への支援対策事業

一般社団法人愛媛県木材協会

実施概要

実施団体の説明
名称:一般社団法人愛媛県木材協会
設立:昭和49年11月13日  会長:井関和彦  会員数:144
住所:愛媛県松山市三番町4丁目4-1
 
事業の目的
本県の今後の課題は、豊富な森林資源の有効活用を図り、さらに地域材の利用を促進し、林業を成長産業へ育成することであり、当事業の目的は、県内の設計・建築業等と連携し、愛媛ブランド材「媛すぎ・媛ひのき」を核として普及・PR活動を行い、地域材の木造建築物等への利用を拡大すること。
 
事業内容、事業結果
①木造建築業者との連携強化事業
中大規模建築物の木造化を想定し、設計・建築業者等の意見を聴取して、木材業と建築業との連携を強化し、木造化に必要となる地域材の品質や供給体制等の整備とともに木造化を具体的に進めるための検討を行う。
○講演会  
・日時  平成28年5月24日 17:15~18:15
・場所  国際ホテル松山(松山市一番町)
・対象  木材協会員 47名
・内容  講師 木構造振興㈱ 客員研究員  原田浩司
      演題 公共施設等への木材利用の高まりと木材業界の対応策について
 
○第1回検討会議
・テーマ 中大規模建築物への木材利用の考え方と取組みの仕方(3回共通)
・日時  平成28年7月25日(月)13:30~16:30
・場所  林業会館3階大ホール(松山市三番町)
・対象  木材協会員、県建築士会員、行政担当者 55名
・内容  基調講演
講師 木構造振興㈱ 客員研究員  原田浩司
    演題 木造建築の意義と現在の動向
講師 中大規模木造建築物構造設計地域リーダー 柚山一利
々              豊田恵介
演題 木造建築へのかかわりと課題
基調講演を踏まえての意見交換 座長 原田浩司

○第2回検討会議 
・日時  平成28年8月30日(火)13:30~17:15
・場所  新居浜市ものづくり産業振興センター会議室(新居浜市)
・対象  木材協会員、県建築士会員、行政担当者 49名
・内容    現地視察  瓜守材木店、三王プレカット(新居浜市)
基調講演
講師 木構造振興㈱ 客員研究員  原田浩司
    演題 中大規模建築物への地域木材供給の課題
講師 中大規模木造建築物構造設計地域リーダー  柚山一利
々              豊田恵介
演題 第1回検討会議のグループ協議内容と今後の対応
講師 愛媛県林業研究センター 主任研究員 玉置教司
   演題 JASの強度区分と県産材の特性
基調講演を踏まえての意見交換  座長 原田浩司
 
○第3回検討会議 
・日時  平成28年9月30日(金)14:00~16:45
・場所  林業会館3階大ホール(松山市三番町)
・対象  木材協会員、県建築士会員、行政担当者 66名
・内容  基調講演
講師 八幡浜官材協同組合 菊池繁人
    演題 中大規模木構造に対応する製材品の生産について
講師 和田建築設計工房 和田耕一
演題 中大規模木構造を地域で建築するために考えること
基調講演を踏まえての意見交換  座長 原田浩司
     話題提供 原田浩司
    演題 トラスを造ろう!
○検討結果報告書の作成
 
第1回検討会議・松山市 第2回検討会議・新居浜市
 
②愛媛ブランド材展示施設整備事業
平成26年度補正予算事業で整備し、松山空港へ展示した地域材製品(ベンチ・テーブル)は好評を博しており、高いPR効果が期待できるので、今年度は同製品を市庁舎等へ展示することで、さらに地域材の普及・PRを図る。
  
〇媛すぎ・媛ひのきの展示施設整備事業
   ・展示場所 13施設
11市の庁舎等 四国中央市、新居浜市、西条市、今治市、松山市、東温市
伊予市、大洲市、八幡浜市、西予市、宇和島市
          愛媛県武道館  松山市市坪西町551
     松山観光港ターミナルビル 松山市高浜町5丁目2259-1
   ・展示物  平成26年度補正予算事業で設計・試作した地域材のベンチ、テーブル
 
お披露目式・西予市庁舎
市長出席・マスコミ報道
松山観光港ターミナルビル
 
③愛媛ブランド材普及・PR事業   1,270千円
愛媛木材青年協議会へ委託し、木材や木造住宅の良さの普及・PR活動を行う。
主な事業は以下のとおり。
・ナイス耐震博覧会   6月25日(土)、26日(日) ブース来訪者約950人
               ポートメッセなごや(名古屋市港区金城ふ頭2-2)
               愛媛県産材の普及・PR活動
・児童木工広場の開催  7月18日(月) 307名
 えひめこどもの城(松山市西野町108-1)
 児童と父兄を対象にした地域材の普及・PR
・マイホームフェスタ  10月22日(土)、23日(日) 来場者約8,000人
            アイテムえひめ(松山市大可賀2-1-28)
            木材と木造住宅の良さについて普及・PR
・ノベルティグッズ作成 コースター、マグネット、マウスパッド、バインダー
 
マイホームフェスタ バインダー・コースター・マグネット・マウスパッド
 

事業実施により得られた効果

中大規模木構造をテーマにして、建築関係団体や行政営繕担当者等の協力と参加により、検討会議や講演会を開催する中で、木造化の実現に向けて木材業や建築業が対応すべき課題が明らかになった。中大規模建築物の木造化を進めるためには、さらに業界の連携を深め、木質材料の知識の習得や木構造の設計体験などを行うことで、相互理解と協力が必要であることを、関係者で認識できた意義は大きい。
前年度事業で作成した地域材の展示物は好評を博し、展示効果が高いため、今年度事業では、当協会支部が、県内11市に働きかけ、市庁舎等に設置をするとともに中大規模木構造についての取り組みを説明し、公共施設の木造化を要請するほか、若手木材業関係者の団体に木工広場の開催等を委託して、地域材の利用拡大の普及・PR活動を行い、マスコミにも取り上げられるなど波及効果が大であった。
 

今後の課題と次年度以降の計画

中大規模木構造をテーマとした検討会議で判明した課題は、建築業は木材の価格や流通に関する知識が不足し、木構造設計の経験が少ないことであり、木材業は木材の性能を確保する検査・供給体制などが不十分なところである。今後は、建築業と木材業が、実際にトラス構法などの設計をし、組み立て、性能やコストを評価することを通じて、木質材料の品質への理解と木構造の設計を体験することが必要であるとの共通認識ができた。次年度以降には、森林林業と営繕担当の行政や研究機関にも協力を要請し、中大規模木構造の具体化に取り組みたい。
また地域材の展示による利用拡大に向けた普及・PRや営業活動については、より多くの機会を通じて、広く働きかけることが必要であり、来年度、本県で開催される「えひめ国体」の施設での展示を行うなど、より効果的な取り組みに発展させたい。