一般社団法人広島県木材組合連合会

平成28年度 地域材利用の木材関係者等への支援対策事業

(一社)広島県木材組合連合会

実施概要

(1)実施団体について
  • 名 称:ひろしま地域材利用拡大連絡協議会
  • 設 立:平成28年11月25日
  • 事務局:一般社団法人広島県木材組合連合会
  • 構成員:木材業者が中心となって地域型住宅グリーン化事業など木造住宅生産体制
    強化の取組みを行っている川上・川中・川下のグループ(素材生産業者・製材業者・建材流通業者・住宅生産者等)8団体
  • 会 員:
    ①ひろしま地域住宅の会     ②尾三の木の家をつくる会
    ③夕凪住宅研究会        ④住生活の変化に対応できる家の会
    ⑤優しい家作の会        ⑥快適な備後の家をつくる会
    ⑦住ばらしい家づくりを考える会 ⑧瀬戸内eco住まいる会
グループの名称 地域型住宅の
名称
結成年 構成員の数 構成員の内訳
ひろしま地域住宅の家 もみじの家 H24 94 4 13 12 4 17 38 6
尾三の木の家をつくる会 尾三の木の家 H27 22 3 4 4 1 2 7 1
夕凪住宅研究会 瀬戸の夕凪も快適に暮らせる家 H24 41 5 7 7 2 7 11 2
住生活の変化に対応できる家の会 元気な家 H27 87 10 11 13 2 28 22 1
優しい家作りの会 優しい家 H26 19 2 4 3 2 1 7  
快適な備後の家をつくる会 福山地域活性家BINGO H24 59 6 7 13 6 7 21  
住ばらしい家づくりを考える会 山陽地域活性化住宅 H26 65 7 11 10 2 15 17 3
瀬戸内eco住まいる会 瀬戸内住まいるハウス H24 72 5 8 7 2 23 26 1
459 42 65 69 21 99 149 14
(2)事業の目的

県内各地域の木材関係団体が、住宅生産者や木材生産業者、製材業者、建材流通業者等の関連事業者と連携して取り組んでいる木造住宅及び木造建築物等の生産体制強化の活動を全県的に促進し、広島県における地域材の需要拡大を図り、本県の木材関連産業の振興に資することを目的に次の事業を実施した。

(3) 事業の内容及び結果
ⅰ TV等普及啓発の実施

広島県の木の良さ、新しい建築工法など、県産材の需要拡大に繋がる様々な取組を視聴覚的に広く県民へPRし、広島県産材等地域材の利用拡大に対する理解と関心、認知度を深めるため、「ひろしまの木で作る家」をコンセプトに、5月~9月にテレビ・ラジオCMの放送、5月~10月にテレビ番組内でのイベント告知等を行った。

  1. ① RCCテレビCM(30秒)放送55本、ラジオCM(40秒)放送44本
  2. ② RCCテレビ番組「イマなまっ!」内でのイベント等告知(60秒)6回
  3. ③ イベント内での告知展開 1回(フラワーフェスティバル)等
ⅱ PRパネル・パンフレット等の製作

これまで、各グループが独自に取り組んで来た「地域型住宅グリーン化事業」について、協同でより効果的な広報ツールを製作し、県内各地で活用することにより県民・消費者等の注目度を高め、木造住宅の意義・メリットのPR効果の一層の発揮に繋げるため、地域材(県産材等)を活用した木造住宅の普及啓発パネル及びパンフレットを制作し、「地域型住宅現場見学会」や木材関係イベント等で活用した。

  1. ① 木造住宅普及啓発パネル(縦841㎜×横594㎜、外枠木製) 3枚
  2. ② 木造住宅普及啓発パンフレット(縦270㎜×横210㎜、8頁)5,000部
ⅲ 現場見学会の開催

木の良さや木材の特性等を広く一般市民・県民に普及啓発するため、県産材等を使用した「地域型住宅」の現場見学会の開催を促進し、木造化・木質化に対する理解を深め、木材の利用拡大に繋げた。実施に当っては、連絡協議会の構成8団体と県木連地区団体の事務局を通じて事業を周知し募集を行い、実施要領に基づき提出された計画書の内容を事務局で審査し、定期的な県木連正副会長会議(審査会)の協議を経て採択決定した。

  • 「地域型住宅」完成見学会の概要
    開催時期  4月~6月、7社、9回
    開催場所  広島市、呉市、東広島市、安芸郡熊野町
    参加者数  259人・組
ⅳ 大型木造建築物等優良事例集の作成

「ひろしまの木」でぬくもりあふれる事業空間を提供することを目的に、安心・安全で魅力的な木造・木質化実現のために集まった専門家集団「ひろしま木造建築協議会」と連携しながら、民間施設を含めた大型建築物の木造化・木質化の促進に向け、木材利用への関心・理解を一層深めるための普及啓発用冊子を作成した。

  • 活用主体 :建築士及び木材供給者
  • ターゲット:事業主(施主)
  • 内容、役割:木材利用の可能性を説明する資料とし、身近な建築実例を示すことで、事業主の県産材利用への不安や抵抗を払拭し、建築材料として県産材の適材適所への選択を促すQ&A方式の事例集
  • 制作部数 :500部

ⅴ 県産材利用促進手法の検証

広島工業大学のプロジェクトセンター「建築分野における木材利用センター」と連携し、県産材を利用したベンチ、組み立て式の木製観覧席のデザインコンテストを行った。募集対象については小学生から一般県民まで広く対象とし、木材需要の喚起や木育などを行った。結果は、広島工業大学において表彰式とベンチ試作品の展示を行うとともに、優秀作品は県内各地の公共施設等に展示し、身近に木と触れ合えるキャンペーン活動に活用した。

  1. ○募集期間   平成29年7月27日~9月
  2. ○楽しいベンチ部門     応募人数:小学生の部13人、一般の部104人
  3. ○組立て式木製観覧席部門  応募人数:一般の部7人
  4. ○審査委員会
  5. ○優秀作品  楽しいベンチ部門:各部 6点、組立て式木製観覧席部門 6点

事業実施により得られた効果

  • これまで各地域でそれぞれ独自に取り組まれていた「地域型住宅グリーン化事業」が、テレビ、ラジオなど全県的な広報媒体による普及啓発活動や、効果的な広報ツール(パネル・パンフレット等)の活用を行うことにより、県民、消費者の注目度も高まり、木造住宅の意義・メリットについて個々のPR効果がより高まった。
  • また、こうした取組を通じて、地域材を活用した住宅等の木造化・木質化について、設計者や消費者への普及啓発促進と建築主等への動機づけや機運醸成が図られ、更に地域材の需要拡大を共通目標に、素材生産者や製材所、建材メーカーに加え、設計者や工務店など、住宅等の建設に関わる業界・事業者が一体となった協力連携体制の強化が一層進展した。
  • 更に、産学官連携の枠組による、建築分野における木材利用促進を目指した「人づくり・ものづくり」の取組みを通じて、木造住宅への助成による直接的で即効的な木材の需要喚起に加え、中長期的な観点から木材産業界の人材育成や「木の文化」復活に繋がる取組みができ、木材利用の促進、林業・木材産業の振興、川上・川中・川下の一体的な連携強化など、総合的な対策としての展開が図られた。

今後の課題と次年度以降の計画

  • 広島県内の木造住宅着工戸数に占める県産材を使用した住宅戸数の割合は約17%に留まっており、非住宅の低層建築物における木造化率も、延べ床面積割合で約9%と依然として低位にあることから、広島県や市町とも連携しながら、住宅・非住宅の一層の木造・木質化と、県産材の自給率向上に努めていく必要がある。
  • 県産材のカスケード利用を促進するため、今後主伐期を迎えるスギ・ヒノキ等の県産材の生産性向上等を通じて安定供給体制の構築を急ぐとともに、川上と川下のミスマッチの解消や、一体となったサプライチェーンの構築に向け、森林資源の賦存状況調査を通じて、製材加工・燃料・輸出など様々な経済活動のベースとなるデータとして、中長期的かつ具体的な(樹種・規格・寸法・形質など)県産木材の生産・供給見通しを明らかにすることが必要である。
  • 非住宅建築物での県産材利用の一層の促進に向け、効果的な法制度等の創設や、インセンティブのある誘導策、予算措置を講ずる必要がある。
  • 引き続き、産学官連携の協働体制の下で、それぞれの役割分担を明確にしながら、ウッドファ―スト社会実現に向けた取組みを促進する。