協同組合福岡・大川家具工業会

平成30年度 A材丸太を原材料とする構造材等の普及啓発事業

協同組合福岡・大川家具工業会

事業計画


事業計画(pdfで表示されます)

 

実施概要

 今回の事業は、昨年より取り組んできた「早生広葉樹センダン」の家具への利活用の促進を目的とし、昨年開発したセンダンPLTパネル材の問題克服のため、センダン無垢材(A材丸太)での商品開発を行った。また、新たな取り組みとして福岡県糸島市で産出された杉材(A材丸太)を活用した商品開発にあたった。

 
プロジェクトSOUSEI
 2017年度より早生広葉樹センダンを使った家具の開発を行っており、2018年度はセンダンの無垢材を使って、より市場に受け入れやすいよう、携わっているメーカーの売れ筋商品の材をセンダンに置き換えた商品をメインに、一部新規開発商品を加えて、ナイス㈱主催の『住まいの耐震博覧会2018-福岡-』と『ジャパンホームショー2018 ふるさと建材見本市』にて発表を行った。
プロジェクトSOUSEI2018

ナイス㈱主催
住まいの耐震博覧会2018-福岡-

ジャパンホームショー2018                    
ふるさと建材・家具見本市 「SOUSEIブース」
 
ふるさと家具プロジェクト
 来年度より譲与がはじまる森林環境譲与税の獲得を目指し、非住宅向け商品の提案を行う。
 この「ふるさと家具」という名称については、森を持つ自治体に木材を提供していただき、それを大川で製材、家具の製作、運送までを担って、商品としてお届けするというスキームを表したもので、商標登録も行う。
 今回は、福岡県糸島市で産出された杉材を使用した商品や、福岡県産のヒノキ材を使用した商品をメインに、オフィス空間の提案を『ジャパンホームショー2018 ふるさと建材見本市』と越智産業㈱主催の『アイラブホームフェア2019in福岡』にて行った。

ジャパンホームショー2018
ふるさと建材・家具見本市 「ふるさと家具ブース」

越智産業㈱主催
アイラブホームフェア―2019in福岡  

  
早期循環型ビジネス及びセンダン普及活動の取り組み
 2018年より早生広葉樹センダンを使った家具の開発とともに、センダンの植樹川中で木製家具を製造する私どもが始めることによって、川上の森林関係者へ、今までと違った出口戦略の可能性を提示することが可能となったと考える。
 また、一般消費者(家具の購入者、住宅購入者等)までをも巻き込んで植樹活動を行うことで、川上の森林関係者から川中の私ども、川下の消費者と、循環が完成し、より一層の付加価値を生んでいくものと考える。
 

事業実施により得られた効果

 早生広葉樹センダンの活用については、家具材としての安定供給体制整備が求められるところではあるが、その問題が解決すれば、その強度、表情など、現在主流の輸入広葉樹材に十分置き換えることが可能な材との認識を新たにすることができた。昨年使用したセンダンPLTパネル材の使途を適材適所に行い、PLTでは補えない箇所にはセンダン無垢材を使用することで、製造コストも下げることができ、材の安定性も確保することができた。
 糸島市の杉材については、無垢材、集成材を中心に家具に利用した。
 新しいデザインとして九州産の針葉樹構造用合板の積層面をそのまま利用し、多様な家具類の商品開発を行った。
 また、組み立て式の家具に有効なサイズのビスやボルト・ナットを使用することで、その強度も確保することができ、魅力的な製品に仕上げることができた。

 本事業を通じ、林業従事者の多くの皆様にも早生広葉樹利活用の理解を得ることができ、当組合主催の展示会や組合員事業所への工場見学者が増加、九州域内の森林組合、県林務課などからのセンダンの取り組みに関する講演依頼もあり、今年度3回講演、セミナーなどへ出向かせていただいた。
 また、センダンの植樹を実施する森林組合さんも急増している。

・プロジェクトSOUSEI
 今回、実際に扱うメーカーの使い勝手の検証を行い、現状使っている輸入材と変わらぬ使いやすさがあるとの評価を得た。
 また、この商品群の一部を大手建材問屋カタログへの掲載へ向けた提案も行っており、より具体的に市場へアプローチができる(出口戦略)可能性も見えてきた。

・ふるさと家具
 今回は、福岡県糸島市で産出された杉材を使用した商品や、福岡県産のヒノキ材を使用した商品をメインに、オフィス空間の提案を行い、来場者に好評を得た。
 

今後の課題と次年度以降の計画

 早生広葉樹センダンの家具材としての利活用については、天板や箱物以外の椅子やテーブルなどにも十分利活用できたことで一応の目途がついたが、まだ具体的な導入に至るまでには及ばなかった。
 今後は、センダン商品の販路拡大のための計画を策定していく。
 また、安定供給体制の確保のための植樹の推進を、各地の森林組合さんの協力をいただきながら行っていく。
 一方、伐採期を迎えている杉、ヒノキ材の家具材としての活用の幅が広がるように、現在あるような圧密などの特殊な技術ではなく、簡易な接合法でその強度が保てるようなビスなどの接合金具の開発が必要と思われる。
 そのために、一般的な家具ではなく、既存の無機質なオフィスや施設に、今回開発した木の温かみを感じてもらえるような空間づくりが可能な商品提案を行っていきたい。