株式会社ワイス・ワイス

令和元年度 顔の見える木材での快適空間づくり事業

株式会社 ワイス・ワイス

事業計画


事業計画(pdfで表示されます)

 

実施概要

実施団体の説明
実施体制/供働企業・団体と役割
  • ・事業実施主体:株式会社ワイス・ワイス
    (企画、プロデュース、コーディネート、家具・什器の設計・管理、家具製造) 
  • ・スターバックス コーヒー ジャパン 株式会社(店舗運営・店舗設計)
  • ・大阪府森林組合 南河内支店(木材供給元)
  • ・河内長野市立林業総合センター 木根館(木材供給元、製材)
  • ・株式会社JVCケンウッド・デザイン(店内BGM 開発  森の音)
  • ・河内長野市役所 環境経済部 農林課(森の音協力)
事業の目的
 地域材を使った家具・空間づくりによりA材の認知を広げ、啓蒙啓発を促進し、需要の喚起と価値の最大化を目指す。特に「JIMOTO table」プロジェクトは、全国各地域での導入計画のきっかけとなった。
 

事業実施により得られた効果

事業内容・結果
事業テーマ「都市と森をつなぐ空間の創造」
 
①都市と森をつなぐ空間の創造 「JIMOTO table」プロジェクト
 「JIMOTO table」プロジェクトでは、スターバックスの店内の家具に国産材・地域材を導入することを積極的に進めてきた。スターバックスの計画されている新規出店地域から、地域にある身近な森の選定・地域材の調査。更に、地域材家具の製作/導入だけに留まらず、木のサスティナブル調達の意義やコンセプトづくりのサポートを行った。川上から川下まで、その過程で出会う林業・製材業・家具製造業などの職人たちの情報/ストーリーをまとめ、いかに地域とのつながりを来店者や店舗従業員に「伝えられるか」を協議した。
 
②11月27日 大阪/梅田に新規オープンしたスターバックスコーヒー LINKS UMEDA2階店
 『SHINRIN-YOKU TREE』をコンセプトに、店内家具だけでなく、来店者が河内長野の森や自然に興味を持つ切っ掛けとなるような店舗の仕掛けを店内空間にふんだんに盛り込み(森の音・木のアート・丸太の柱、コミュニケーションボード等)、都市と自然のつなぎ役としての地域材家具のデザイン/製造を行った。「都市と森をつなぐ空間」を体現し、「JIMOTOテーブル」プロジェクトの発信基地としての役割を担っている。
 店長さんに伺うとほぼ毎日、満席状態が続いているとのこと。インスタグラムなどSNSには、お客様からの「素晴らしい取り組みですね」といった声が寄せられている。

 普段、森や木に全く縁のないお客様に対して、森を知ってもらうために、木の家具製作のストーリーへアクセスするための接点が必要となる。JIMOTOテーブルの上には、オリジナルムービーのサイトにつながるQRコードを設置した。また、製材や家具製作の際に出てしまう端材を使用したコミュニティボードを設置し、お客様に向けて、地域の自然、森への店舗ならではのメッセージを発信している。
 
ワークショップの開催9月28日大阪府河内長野市
(@木根館/河内長野市立林業総合センター)
 大阪府の子どもたちが参加し、木の木片等を用いたアートをつくるワークショップを開催した。参加者は、総勢80名程。(大阪府内の子どもたち(親子)と梅田地区のスターバックスのバリスタ)
 午前中、梅田地区のバリスタは、森に行き、木の伐採体験も行いしました。「おおさか河内材」の良さを現地の方から直に学び、森の湧き水を使ったコーヒーを飲む時間を共有しました。
 午後からのワークショップでは、木の枝や実・木の端材などを用いて森の生きものを工作した。また、子どもたちが河内長野の森に関する紙芝居、河内材の薪を使った手作りピザ体験、木片を使ったバードコールづくり等、子どもから大人まで、楽しめるコンテンツで、参加者から非常に高い評価を頂いた。
 子どもたちとつくった森の生きものと河内長野の森の間伐材などを素材として、アーティスト淀川テクニック(本名・柴田英昭)さんが『梅田みらみらの木』と題されたアートを制作し、スターバックスコーヒーLINKSUMEDA2階店の階段の壁に設置する。アートを通じて自然や木の魅力を伝えるアプローチとして来店者を楽しませている。
 また、河内長野の森でJVCケンウッド・デザインがサンプリングした“森の音”が流れており、スピーカーのケースも大阪の木でつくり拘りぬいた。
 
店舗に関わった方々で集まりオープン前の感謝の想いを伝える機会の創出
 店舗の設計施工・運営や開発に関わった事業者、サプライヤー、社員、店舗スタッフな参加者60人以上。木や森/自然環境に対する教育/啓蒙普及、製材所や林業をする方から直にストーリーを伝えてもらい、臨場感をもち自分ごととして来店客に話せるスタッフを啓蒙啓発・情報を共有した。スタッフは接客の中でそれを来店者に語り、一般の方々にも広く認知してもらうことができた。これは、数値化するのが難しいが1カ月に数万人のお客が来店するお店もあることを考えるとスタッフへの啓蒙啓発は非常に価値がある。
 
具製作/試作
 材料元の調査から始まり、地域の素材を活かしたデザインを空間に落とし込む。
 調査の過程で出会った大阪府森林組合南河内支店の協力は非常に大きく、河内長野市立林業総合センター木根館の積み上げてきた取り組みノウハウが無ければ、ワークショップもここまで充実していなかった。
 今回は、河内長野のスギ材を主に、大阪府産材のクリ材も使用した。

【ベンチ】
 店内に入った時に木の塊のボリューム感・存在感を際立たせる意匠とした。厚いスギ材のゆがみ・割れ反りを考慮した乾燥・大型のプレス、特に塗装は、ハードユースとなるカフェ空間でも丈夫で、自然な風合いを残したままのモノを選ぶ必要があった。このベンチについては、最終的に特殊な塗装が可能な新木場の工場に依頼することとなった。

【サイドテーブル】
 丸太の輪切りは、芯が残り必ず乾燥の段階で割れが入り、テーブルには不向きだが、今回は敢えてそれに挑戦した。力を逃がすための背割りの部分に脚の一部をかませることで、意匠のアクセントとした。木の伐採・乾燥から熟知していなければできない意匠となった。店内に立てた柱や丸椅子とも調和する。
 
③JIMOTOtableプロジェクトの展開
【JIMOTOtable】
 JIMOTOtableは、地域の材料を全国各地に導入するため、大きく7つの地域に分割それぞれに製作工場を配置。その地域、独特の樹種、サイズ厚み、乾燥状態などが異なり、材料を持つ製材所(林業家)と加工する工場との、直の連携が必要となる。幾ら機械化が進んでも木という自然物を扱う難しさとやりがいがここにある。
 各店舗の規模やデザインに合わせて意匠をアレンジできる、基本の設計・形を持っている、その開発とルールの構築、コストの抑えに試行錯誤した。
 品質の向上に初期は時間を懸けた。導入後の修繕もあった物件もあったが、スターバックス側からは、無垢材を扱いながら、他のメーカーにはない納品後のトラブルが少ないことを評価頂いている。
 現在、JIMOTOtable導入店舗数は約30店となった。
・葉山店・門司港駅店・沖縄本部町店・フレスポ佐久インター店・イオンモール名取店・柏崎穂波町店・JR黒崎駅店・JR東海東京駅新幹線南ラチ内店・五稜郭駅前店・南町田グランベリーパーク店・TSUTAYA駅家店・広島パルコ店・甲府平和通り店・LINKSUMEDA地下1階店・LINKSUMEDA2階店・LINKSUMEDA8階店・三条東新保店・BRANCH大津京店・TSUTAYA伊勢丘店・アミュプラザ鹿児島本館2階店・新三田桜のこみち公園店・みよし店・小牧川西店・旭川北彩都店・あまがさきキューズモール店・安曇野豊科店
 2020年も継続して導入を進めている
 
④JIMOTOtableプロジェクトの広報展開
 地域材の供給や、地域材を使った家具製造の過程で関わる地域事業者の背景(課題ややりがい、自然や歴史・風土など)を伝えるための広報を行った。
 林業地や製材所、家具製造現場、導入店舗に情報収集や動画撮影・スチール撮影を行い、ストーリーを編集、WEBサイト・映像制作・SNS/インスタグラム・フェイスブック・ツイッター・プレスリリース・メール配信等にて、情報発信を行った。

【ホームページ】
 ワイス・ワイスのHPにJIMOTOtable特設のWEBサイトを開設、記事製作。
 サイト https://wisewise.com/jimoto-table
 11月1日~1月30日の3カ月で11,915ユーザーが、全ページビュー数53,557中
 特設サイトを見た回数2,276ビュー
 ワイス・ワイスのHPへのアクセスは、トップページの次、2番目によく見られているページとなっており、導線として機能している。
特設サイトビュー数
LINKS UMEDA2階店がオープンする前日11月26日に特設サイトをオープン、左の山オープン時。年末年始のワイス・ワイスのメール配信による、右の山とアクセス数が跳ね上がった。
 特設ページへの導線窓口、エンドユーザーとの接点をもっと増やす必要がある。本URLは、店舗内のPOPのQRコードからのアクセスのみとなっている。スターバックスとワイス・ワイスの相互で広報したい。

【動画・SNS】
 JIMOTOtableの紹介動画/林業地・家具製作の動画を撮影しWEBサイト内に掲載。
 動画1  https://wisewise.com/jimoto-yt/
 インスタ https://www.instagram.com/starbucks_jwp/?hl=ja
 ツイッターhttps://twitter.com/Starbucks_J/
 フォロワー470万人のスターバックス公式ツイッターでは、185万回再生を記録。
 フォロワー26万人のスターバックス公式JWPインスタグラムでは、3,625回再生。
 フォロワー240万人のスターバックス公式インスタグラムでは、28.3万回再生。
 フォロワー124万人のスターバックス公式フェイスブックでは、2,475人「いいね!」
 (完了報告時)
 SNSのエンドユーザーの反響・インパクトは非常に大きい。
 また、ワイス・ワイスHPへのアクセスは、携帯端末からのアクセスが50パーセント以上となっている。若い世代は、ツイッターとインスタグラムの利用者がほとんどのため、SNS対策は特に重要と思われる。(フェイスブックは若い世代にフォロワー数が少ないとも言える)
 林業地・家具製作の写真を撮影し記事化しインスタグラムに掲載。
 記事25件、各件800~3,400まで「いいね!」
 スターバックスは、河内長野で行った木のワークショップの動画WEBサイト内に掲載。
 動画2 https://www.instagram.com/p/B6AUeN9APRr/
 フォロワー470万人のスターバックス公式ツイッターでは、183万回再生を記録。
 フォロワー26万人のスターバックス公式JWPインスタグラムでは、4,906回再生。
 フォロワー240万人のスターバックス公式インスタグラムでは、32.5万回再生。
 フォロワー124万人のスターバックス公式フェイスブックでは、2,032人「いいね!」
 (完了報告時)

【ワイス・ワイス動画】
 上記、JIMOTOテーブル用につくった特設サイト、動画に加え、ワイス・ワイスHPのTOPには、特設サイトへの導線と、ワイス・ワイスブランドを紹介する動画を設置した。
 動画3 https://twitter.com/Starbucks_J/
 LINKSUMEDA店のオープンに合わせて3つのムービーを短期間で製作できたことは、とても影響力・発信力が大きい。普段目に見えない部分に木の仕事の良さが表現されている。
 ページビュー数1388

【メディア媒体ほか】
 メディア掲載 
 ・ウォーカープラス ・Yahooニュース https://www.walkerplus.com/article/214537/
 ・サスティナブル・ブランド国際会議WEBサイト
 https://www.sustainablebrands.jp/news/jp/detail/1195848_1501.html
 スターバックスプレスリリース配信を実施。
 https://www.starbucks.co.jp/press_release/pr2020-3235.php
 ワイス・ワイスクライアント1万件にメール配信を実施。
 弊社代表の各種講演会にて「JIMOTOtable」について言及、大きな反響がある
 

今後の課題と次年度以降の計画

 新規出店地域に、JIMOTOtable導入店を増やす予定。
 LINKSUMEDA2階店は、「JIMOTOtable」プロジェクトの発信基地としての役割を担っている。今後、主要な地域/都市にLINKSUMEDA2階店のような家具だけでなく、空間に全体で地域材を使用し、地元の木材に触れられるような店舗ができるよう展開したい。
 広報強化の為に「情報発信」として情報アクセスの機会・情報との接点/チャネル数を増やす必要がある。
 「情報共有」として店舗スタッフから来店者への連動をスムーズに伝えやすくする工夫を行う。JIMOTOtableの活動が分かり易いコミュニケーションツールの作成、活動の進捗がニュースとして更新され、目標達成を共有できるなどが考えられる。
 JIMOTOtableの活動は、地域社会・地域環境に対して貢献し良い効果があるとは言えるが、第3者の客観的な効果測定や、可能な限りの効果の数値化を進め、対外的な情報発信や透明性で企業姿勢への共感を獲得し、企業経営に活かす必要がある。