家具

平成26年度 木造住宅等地域材利用拡大事業

宏栄産業株式会社(国産材用途開発研究会)

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実施概要

「高耐久性針葉樹家具の試作と評価」(述べ685人 2,892時間)

○企画等の為の会議の開催(うち延べ240人 907時間)

高耐候性針葉樹家具の試作及び評価に関わる会議の開催を計37回実施。
(国産材用途開発研究会総会4回、技術開発会議31回、勉強会2回)

○高耐久性針葉樹家具の試作と評価(うち延べ412人 1,779時間)

屋内用家具として表面硬さを改善した学童机の天板を試作。
超促進耐候性試験による耐候性の確認及び屋外耐候性改善の為の実験等を実施。
屋外用家具として10年間メンテナンスフリーで使えるようなベンチ、テーブル等を試作。

○普及事業の実施(うち延べ33人 206時間)

展示会へ出展し、グリオキザール樹脂による寸法安定化処理とポリカーボネート塗料による塗装を組合せた耐候性木材をPR(3件)
本事業による試作品をウッドチャレンジ2015へ応募。
リーフレットを300部作成し、展示会等で配布。
 

得られた効果

○屋内用家具

既存品のメラミン化粧合板の表面硬さを上回る事は出来なかった。無処理材に比べ凹み量で大幅な表面硬さの向上が見られ。メラミン化粧板は耐摩耗性試験において200回転で木目が消失したのに対し、試作品は塗膜や一部木部も削り取られたが木目が消える事は無く、その辺りを差別化して商品展開していけることがわかった。

○屋外用家具

超促進耐候性試験において480時間経過後も塗膜の剥離等の欠陥が見受けられず長期美観を維持し得ることが確認された。長期美観を維持出来るデータの裏付けが取れたことで今後エクステリア業界等へ商品展開していけることがわかった。
 

今後の課題

○屋内用家具

圧密熱処理材およびビニルエステル樹脂処理材の製造課題の解決。

○屋外用家具

試作で判明した強度的に不安な部分の改善。試作品はステンレス部材のトータルコストに占める割合が非常に高く、ステンレスではなく木材で出来ないか等の生産性や製造コストの検討。

記録写真

写真1 5/15国産材用途開発研究会総会風景(宏栄産業食堂)


 

写真2 試作した学童机の天板
  • メラミン化粧合板(既存品)メラミン化粧合板(既存品)
  • ヒノキ無処理材ヒノキ無処理材
  • ヒノキ圧密熱処理材ヒノキ圧密熱処理材
  • ヒノキVE樹脂含浸突板積層材ヒノキVE樹脂含浸突板積層材
  • ヒノキVE樹脂含浸挽板積層材ヒノキVE樹脂含浸挽板積層材
  • ヒノキVE樹脂含浸集成材ヒノキVE樹脂含浸集成材
写真3 学童机の天板のデュポン衝撃試験


 

図1 デュポン衝撃凹み量(μm)


 

図2 膨潤収縮量(mm)300mmx300mm試験片


 

図3 反り矢高(mm)300mmx300mm試験片


 

写真4 ビニルエステル樹脂含浸材の製造課題
  • 含浸樹脂のはみ出し含浸樹脂のはみ出し
  • 樹脂含浸深さ不良樹脂含浸深さ不良
  • 減圧含浸時の色ムラ減圧含浸時の色ムラ
  • 減圧加圧含浸時の色ムラ減圧加圧含浸時の色ムラ
  • 樹脂含浸1mm単板の透け樹脂含浸1mm単板の透け
  • 水性塗料の密着不良水性塗料の密着不良
写真5 圧密熱処理材の製造課題
  • 圧密加工時の材の破裂圧密加工時の材の破裂
  • 熱処理後の材料の濃色化熱処理後の材料の濃色化
  • 木口加工時のもげ木口加工時のもげ
  • 熱処理による基材層間剥離熱処理による基材層間剥離
表2 超促進耐候性試験(MH)結果

(1度に試験機にかけられるのは12枚であったため、3回に分けて実施した)

MH 照射
時間
基材 下塗り 中塗り 上塗り 剥離・割れ 光沢低下
/白亜化
1次 1 240 無含浸材、積層 PC PC S
2
3 A含浸材、積層 PC PC S
4
5 無含浸材、積層 C G G
6
7 A含浸材、積層 C G G
8
9 圧密材 PC PC S
10 圧密材 C G G
11 圧密材 W     ×膨張
12 無処理材 W     ×ワ レ
2次 13 240 #5含浸材、積層 PC PC S
14
15 #6含浸材、積層 PC PC
16 #7含浸材、積層 PC PC
17 RR含浸材、積層 PC PC
18 GO材 PC PC
19 GO材 C G G
20 GO材
21 集成材 PC PC S
22 集成材 C G G
23 A含浸材、積層
24 無含浸材、積層 ×ワレ
3次 4 480 A含浸材、積層 PC PC S 白×
8 A含浸材、積層 C G G  
14 #5含浸材、積層 PC PC S 白××
17 RR含浸材、積層 PC PC 白××
18 GO材 PC PC 白××
20 GO材 C G G
22 集成材 C G G
9 圧密材 PC PC S ×フクレ・ワレ 白××
10 圧密材 C G G
23 A含浸材、積層
25 240 GO材 PC PC G
26 GO材

A:A社現行含浸用ビニルエステル樹脂
#5、6、7、RR:B社含浸用高耐候性ビニルエステル樹脂
PC:現行高耐候性塗料
G:G社高耐候性塗料
W:W社高耐候性塗料
GO材:グリオキザール樹脂処理木材

写真6 3次MH 480hr照射後(右端2枚は240hr)


 

写真7 試作した屋外用家具
  • ベンチ角柱タイプ1ベンチ角柱タイプ1
  • ベンチ角柱タイプ2ベンチ角柱タイプ2
    (ビニルエステル樹脂含浸単板積層)
  • ベンチ積層タイプ(グリオキザール樹脂処理材)ベンチ積層タイプ
    (グリオキザール樹脂処理材)
  • ベンチ積層タイプ(アセチル化木材)ベンチ積層タイプ
    (アセチル化木材)
  • テーブル&ベンチのテーブルテーブル&ベンチのテーブル
  • テーブル&ベンチのベンチテーブル&ベンチのベンチ
  • BBQ丸テーブルBBQ丸テーブル
  • BBQ角テーブルBBQ角テーブル
  • BBQ収納テーブル丸BBQ収納テーブル丸
  • BBQ収納サイドテーブル角BBQ収納サイドテーブル角
  • 小イス小イス
  • 背もたれ付きベンチ背もたれ付きベンチ
表4 テーバー磨耗試験結果
試験片 磨耗値g/100回 外観変化回転数
メラミン化粧合板(市販品) 0.075 200回
VE含浸1mm天板 0.157 600回変化なし
VE含浸3mm天板 0.182
VE含浸集成板 0.119
圧密熱処理材 0.134
無処理材(ヒノキ) 0.11
写真8 摩耗試験600回転後


 

図5 平均摩耗量(g/100回転)