住宅 北海道・東北

平成26年度 木造住宅等地域材利用拡大事業

青森県木材利用推進協議会

その他の記録写真はこちら

実施概要

地域ブランドである青森ヒバを始めとする県産材の利用拡大のために、次の事業を展開した。

 
1.展示施設の整備
○得られた成果及び今後の課題:
青森県における地域材の利用については、日本の三大美林の一つでもある「天然あおもりヒバ」の産出量が大幅に減少し、他の木材、特に外材に比べて価格も高く、品薄感もあり容易に使うことが少なくなった。反面、その代替品として県産材のスギ材を使うことを進めても、強度がない、釘が効かない、赤みが嫌だ等々悪いイメージが定着し、特に津軽地区ではほとんど使う大工・工務店はいない。このような、現状を打破するために、展示場を開設し、県産材のスギ材やヒバ材の構造躯体や内装材をふんだんに使ったモデルルームを整備した。今後は、年間を通して来館者の増幅を図るなどし県産材の積極的なPRに活用する。更に、小学生を対象とした「親子木工教室」や各種研修会・イベント等幅広く活用することにより、「住んでみたい」「使ってみたい」と感じて頂くよう県産材の普及促進に努める。

 
2.事例集の作成
○得られた成果及び今後の課題:
平成22年から5年間にわたり発行した県産材の利用拡大PRのための情報誌「あおもり産木材地産地消ガイドブック・青森県産材でエコな家づくり」の総集編として平成27年10月に6,000部発行した。当情報誌は、県産材住宅に取組む工務店や家具・建具店を紹介、県産材に関する特集記事を掲載したもので、県内の一般住民等からの問合せも頻繁にあるほか、この本をきっかけに掲載工務店を訪れる人も増え、大変好評を得ている。
この度作成した事例集は、過去5年間に掲載した工務店等が建設した県産材住宅の保存版となっており、農林水産祭りなどの地域イベントに来場者に配布したり、県内各地の書店での無料頒布、図書館や銀行本支店への設置などにより、県産材住宅を広く消費者にPRした。今後も引き続き普及啓発に努める。
 
3.地域材活用キャンペーンの実施
ア)展示会への出展
○得られた成果及び今後の課題:
平成27年7月に仙台市で開催された「住まいの耐震博覧会」(主催:ナイス株式会社)に出展し、県外に向けた県産材のPRを行った。ブースには、スギ、ヒバ、アカマツ、クリなどを構造躯体や内装材に使用したオール県産材モデルを展示し、青森県産材の多様な樹種と品質をPRした。躯体のほか、展示したヒバの木工品は「青森ヒバ」の知名度もあり大変好評で、身近なところから木に親しむことができ、木材の需要拡大に効果的であった。来場者は、2日間で16千人余りにのぼり、一般客のほか、工務大工店、材木店、その他木材関係者等の多くが展示ブースを訪れ、県産材に興味を示されて効果的にPRすることができた。
また、展示ブースでは県産材に関するアンケートも行い、約200名から回答を得、「青森ヒバは香りも良く、健康にも良いから是非使ってみたい」とか「青森県には多様な木材があるから適材適所に使ったら楽しいかも」等の意見もあり、関心の高さを伺わせていた。
 
イ)DVDの作成
○得られた成果及び今後の課題:
何故、県産材を使うことが地域の貢献に繋がるのだろうか。どうして、木の家は健康に良いのだろうか。など自宅の新築やリフォームをする時に、そんな疑問を持つ人はどのくらいいるだろう。多分、大工さんや工務店に任せきりではないか。
  この度、森林と林業の係わりや木材の利用価値など「木」のことについてより理解を深めて頂くために、小学生から大人までの広範な方々を対象とした、誰にでも分かり易く解説したDVDを作成した。展示場での鑑賞は勿論、県内の小学校や木材を扱う関係機関等へ配布し、一般住宅への県産材利用率の向上を図りながら、一般消費者への木材の地産地消の意識向上や地域林業の活性化を目指していく。

 
4.木材利用シンポジウムの開催
○得られた成果及び今後の課題:
老朽化した公共建築物等の建て替えや改修計画を進めるとき、地域産業のノウハウを結集し、地域の再生可能な資源である木材を利用することができれば、地方の創生、豊かな森林づくりに貢献できるのではないかと、平成27年10月に青森市内において、防火対策や木材の利活用に係る専門家を招いて、「中大規模木造の防火性能」、「社会に根付く木造建築―使いまわしの付加価値化」などの講演を中心に『ここまで出来る木造建築』と題した木材利用シンポジウムを開催した。参加者は、東北地区管内の大学関係者、森林管理局職員、各県および市町村担当者、県内の建築業者、森林組合等約200名が参加した。シンポジウムは、それぞれの専門分野の講師から木材の利用方法等について、分かりやすく話され、参加者も大いに関心を深め、木で未来をつくるためのイノベーションとリノベーションを考える価値ある講演であった。今後は、講演会で得たノウハウを県内の施設にどう活用していくかが課題である。