住宅 北海道・東北

実施概要

１．再利用・移築可能な住宅のデモンストレーション用展示施設の開発

岩手県産丸太材の市場拡大及び岩手ブランド新工法開発のための再利用・移築可能な住宅のデモンストレーション用展示施設の開発並びに展示公開を実施した。
 

２．地域材利用に関する地域住宅生産者アンケートの実施

地域型住宅ブランド化事業の採択グループに対し、地域材利用意識調査を実施し、諸課題を把握し情報の共有化を図った。
 

３．住宅祭における県産材の普及促進

住宅再建のための木造による地域型復興住宅の推進や県産材の普及促進を図るため、県・市町村、関係団体等が主催する住宅フェアに出展した。
 

４．岩手県産材使用住宅の優良事例集等の作成及び地域型復興住宅促進支援

1. 岩手県産材使用住宅の優良事例集作成
   木材利用ポイント事業を活用した岩手県産材使用住宅の優良事例集を住宅生産者及び一般消費者向けに作成し、県産材の需要拡大を図った。
2. 岩手県地域型復興住宅生産者グループアピールシートパネルを作成
   各グループのアピールシートをパネル化し、各グループ代表者又は事務局に掲示の上県内全地域で周知を図った。
3. 岩手県震災復興のための住宅モデルプラン（1,000万円以下住宅提案）集の作成
   被災者の多くの方々が低廉な住宅を希望しており、岩手県の後援により生産者グループに公募した１千万円以下住宅の提案事例集を提供し、復興を加速した。

 

５．地域材利用の意識啓発及び人材育成

木の暮らしの研修と木工工作コンクールの実施
小中学生を対象に木工工作コンクールを実施し、木材利用や木材産業への意識の高揚を図った。
 
 

得られた効果

１．再利用・移築可能な住宅のデモンストレーション用展示施設の開発

新工法の開発の可能性を見出すことができ、合わせて解体と再建込の過程を見学いただき、木の薫る住宅空間に浸り新工法の可能性について考えていただく場を提供し、木造住宅に対する意識の高揚が図れた

２．地域材利用に関する地域住宅生産者アンケートの実施

地域型ブランド化事業の採択グループに対し、地域材利用意識調査を実施し、諸課題を把握し情報の共有化を図ることが出来た。

３．住宅祭における県産材の普及促進

復興住宅のモデルプラン及び地域住宅生産者グループの取組や県産木材に関しパネル等で具体的に示すことができ、来場者の理解を深め啓蒙を図ることが出来た。

４．岩手県産材使用住宅の優良事例集等の作成及び地域型復興住宅促進支援

（１）岩手県産材使用住宅の優良事例集作成

優良建設事例を写真で紹介し、住宅生産者及び一般消費者に周知啓蒙を図ることが出来た。
 

（２）岩手県地域型復興住宅生産者グループアピールシートパネルを作成

各グループの所在地で被災者等に周知を図ることができた。　　
 

（３）岩手県震災復興のための住宅モデルプラン（1,000万円以下住宅提案）集の作成

被災地における「いわて復興住宅祭」や岩手県及び岩手県居住支援推進協議会が主催し、被災地を巡回して行う被災者向け住宅相談会で配布し住宅再建の検討に役だっている。

５．地域材利用の意識啓発及び人材育成

久慈地方は赤松の産地で製材工場等が多く、木材利用体験により木材産業への関わりの意識が芽生えることの期待が高まった。
 

今後の課題

１．木材利用拡大のための中小規模建築や一般住宅用の新素材、新工法の開発

CLT、LVL、大断面集成材等中大規模建築の新材料の開発研究が盛んに行われ補助制度も手厚いが、今後は、この度当協会が開発に取り組んだ中小規模建築や一般住宅用の新素材、新工法の開発が重要な位置を占め、木材利用拡大につながるものと考える。
建築確認の際、高度な構造計算や評定、大臣認定等を要することなく通常の申請で可能となることが必要であり、低廉でどこの工場でも作成可能な新材料やどの業者でも建築可能な新工法並びに耐火試験等の取り組みに支援の手を差し伸べて欲しい。

 

２．震災復興と木材利用拡大

住宅の再建にあたって、宅地の整備が整いつつあるが未だ復興途上にあり、地域の住宅生産者グループの手による木造住宅と木材利用拡大の推進は欠かせない状況にあるため、今後も住宅再建支援を継続していただきたい。