協同組合 福岡・大川家具工業会

令和5年度 顔の見える木材供給体制構築事業

協同組合 福岡・大川家具工業会


事業計画

事業計画(pdfで表示されます)
 


実施概要

実施団体の説明
事業主体である協同組合福岡・大川家具工業会地域材開発部会は、福岡県内を地域として組合員数119社を有する家具製造業者で組織する協同組合の内部組織として19社で構成するものです。
今年度事業については開発チームを大きく4つに分け、内3チーム(①木育・ワークショップ関連商品開発チーム、②新型WATAI開発チーム、③イベント什器商品開発チーム)が本事業を担当します。

スギ大径材について「日本一の家具産地大川」で何ができるのかと考えたとき、その歴史上世界中から大径の材を輸入し製材していた時代があり、いまだに最大直径1.5メートルまでの材を挽く能力がある製材機が現役で働いていること、これを活用して国産の大径材を私たちでも活用できる材へと変化させられないかと思い、厚さ36mm以下の「インテリアCLT」を開発しました。

また、この材と私たちが今年度開発を目指す「にぎわいを創出するマルシェキット」を合わせることで、これまで行ってきた植樹を通した人と森をつなぐ活動に、より一層の広がりと森への関心づくり、ひいては国産材家具への関心づくりにつなげていくことが可能となります。加えて街中で同様のマルシェを開催することで都市部の人々を森へ誘導し森を守る重要性やそのための行動のヒントを示すことで、木育や住空間の木質化へ積極的にアプローチできる素地づくりを行うことができると考えます。
 
事業内容・結果
①普及イベント、ツアーなど
 
・GOOD LIFE フェア2023
R5年9月1日~3日 東京ビッグサイト
第2回目となる一般消費者向けの「サスティナブル・ライフスタイル・イベント」ワークショップとして「かざぐるま」製作体験を行った。1日50セット限定で行ったが、連日大盛況で、午前中には当日分の予約が埋まってしまうほどであった。
 
・イトーヨーカドーアリオ葛西店でセンダン植樹ワークショップを開催
R5年11月12日 イトーヨーカドーアリオ葛西店敷地内(植樹)
センターコート(ワークショップ)
当日はあいにくの雨であったが、ワークショップには多くのお客様にお越しいただき賑わいを演出することができた。

 
・諸塚村文化祭においてワークショップを開催
R5年11月19日 諸塚村運動公園内
以前よりセンダンの植樹で協働させていただいている諸塚村より毎年開催される村の文化祭でセンダン商品の展示とワークショップ開催のご依頼を受け、出向かせていただいた。

 
・添田町センダン植樹マルシェ開催
R5年12月15日 添田町町有林内
添田町で3回目となる小学6年生の卒業記念イベントも兼ねたセンダン植樹祭に、今年はマルシェイベントを合わせて開催する予定で臨んだ。


セミナー、研修会、モデル展示等
 
・福岡県庁ロビー、地下食堂での県産材活用製品展示
R5年10月2日~31日 福岡県庁
福岡県庁ロビー及び地下食堂で福岡県産材活用をテーマとした展示を行う。連日、自治体関係者や一般の方々にPRすることで、国産木材についての認知を広げることができた。
 
・大川家具F・F展での展示
R5年10月4日~5日 大川産業会館
年4回開催している当会主催の展示会で「飫肥杉WATAI」のお披露目を行った。毎回自治体関係者や林業関係者などでにぎわいを見せる当部会ブース。今回は宮崎県庁からも視察にお越しいただいた。
 
・大阪ATCにおいて飫肥杉WATAIを展示開始
R5年10月24日 ATC内Wood Meets
今回の事業で県域を越えた連携を模索していく中で、以前より交流のある宮崎県より飫肥杉材の提供の申し出をいただき、WATAIを製作。大川でのお披露目に続いて大阪での常設展示を開始。

・WOODコレクション出展
R6年1月11日~12日 東京ビッグサイト
毎年東京都主催で開催されている国産木材PRのための展示会に出展。
会期を同じくして開催されていた大川家具新春展よりも効果が望めるという判断で、開発商品を全て展示した。
 

②宣伝広報(新聞・テレビ・ラジオ広告、インターネットでの広告など)
・PR TIMESへ出稿を行い、プレスなどへの転載を図る。R6年1月22日現在で39媒体へ転載されている。主だったところとしては、日本経済新聞社、フジテレビ、西日本新聞社、マピオンなどで掲載していただいている。
 
③家具などの試作品
☆「TOMORI」シリーズ
今回開発した「TOMORI」は「国産材を活用したイベント・店舗什器」という位置づけで、「人と森」「街と森」「賑わいと森」などという森との新たなつながりを演出できるアイテム。また「to森」森へいざなうという意味も込めており、森の中ににぎわいを演出することで、新たな人と森とのつながりを生み出していくことを目指す。

「TOMORI」は3つのカテゴリーに分かれている。
1.マーケット&店舗什器
2.WATAIシリーズ
3.ワークショップキット

1.マーケット&店舗什器(材料にはインテリアCLTを使用)

❶ディスプレイテーブル
棚板の置き方によって 様々な使い方ができるディスプレイテーブル。別売りのBOXを重ねることで、商品に高低差を出してディスプレイすることもできる。 

❷ディスプレイステージ
ディスプレイステージとBOXの組み合わせで、商材にあわせて高さを調節できる。 

❸ハンガーラック90、ハンガーラック60
ハンガーラックとしてはもちろん、タペストリーを吊るすことでサインにもなる。
幅90㎝と60㎝を準備


❹サインボードL、サインボードS
ショップカードや所在を置ける小さな棚がついたサインボード。 

❺テーブル&スツール
テーブルとしても、スツールとしても、また二つ重ねればディスプレイ什器としても活躍。 

❻GATE
イベント会場入り口を華やかに演出するゲート。組み立て式でコンパクトに収納が可能。


2.WATAIシリーズ(新しく4機種を製作)
❶WATAIテント
折りたたんでコンパクトに収納。ディスプレイテーブルと組み合わせて活用。 

❷WATAIワゴン
スチールパイプは取り外し可なのでコンパクトに持ち運ぶことができる。


❸WATAInect
ワゴンタイプの展示什器。テーブル下の片面が棚になっている。 

❹WATAInect60
展示内容に応じて連結することができる。


3.ワークショップキット
❶スツール&ボックス

❷CLOCK

❸モナカスツール

❹オカリナ
❺多目的スツール
❻かざぐるま
❼射的セット

 
☆インテリアCLT
今回制作した「TOMORI」シリーズの中のマーケット&店舗什器の製作に活用したインテリアCLT。森の課題解決のために家具業界として何ができるかを考えたときに、スギやヒノキが家具材として活用しづらい点を改善できればと考え、建築材として活用が進むCLT構造が想起された。大川の持つ技術で製作できることもわかり、試作段階で強度やビスの保持力などについても無垢材より格段に改善されていることが実証されたことから、今回の提案にたどり着いた。

④その他製作物(マニュアル・事例集・PR冊子・DVD・パネル等)
・「TOMORI」カタログ 4,000部印刷
森の活性化を目指した活動に活用していただくべく、PR活動を行う上で重要なアイテムと考え作成。1月のWOODコレクションで500部を配布。
福岡県内60自治体の林業関係部署宛てにインテリアCLTリーフレットとあわせて送付済み。今後は2月に開催される「国際インターナショナルギフトショー」「国際ホテル・レストランショー」で各1,000部配布予定。

・インテリアCLTリーフレット 2,000部印刷
今回の目的である大径材活用法として提案する「インテリアCLT」についての理解を得るためのツールとして製作。現状、建築用として認知は進んでいるが、内装材や家具材としても有用であることの認知を広めていく。
1月に開催されたWOODコレクションで500部を配布。今後は2月に開催される「国際インターナショナルギフトショー」「国際ホテル・レストランショー」でも配布。
 

事業実施により得られた効果

これまで開催されたイベントや展示会への出展で得られた感想としては、手軽に取り組んでいただける「かざぐるま」や本格的な「スツール」など、子どもから大人まで、本当に真剣に楽しく取り組んでいただくことができたことは、今回の提案の一部ではあるがよかった点ではないかと考えます。イベント什器やWATAIシリーズについては、お披露目が1月のWOODコレクションが最初であったが、国産材を活用したシリーズであることや、薄物のCLT(インテリアCLT)という新たな提案であったことなどについて、概ね高評価を得ることができたと考えます。
また、今後行っていくセンダン植樹にあわせて開催していくマルシェについて、これまで植樹を行ってきた方々へ提案したところ、非常に興味をもって受け入れていただいており、実績を積み重ねていくことが重要だと考えます。
 

今後の課題と次年度以降の計画

まずは周知、PR活動が重要だと考えます。知っていただき、興味を持っていただくことからしか始まらないと考え、様々なイベントや展示会への出展を重ね、その魅力を伝える活動を行っていきます。
一方で、インテリアCLTについても、その有用性や活用していくことでの森への還元などの理解を得ながら、様々なシーンへ活用が進んでいけば、大径材の活用も進み、コストダウンにもつながっていくと考えます。
これらの問題点を踏まえ、森を持つ自治体との連携を深耕しながら、当業界での出口でもある有名家具店などとの連携で、一般消費者へ日本の森林の課題や国産木材消費の必要性の認知を進めるべく、国産材を活用した魅力的な商品開発を継続して行っていくことが重要だと考えます。